再生可能エネルギーの発展を加速するため、経済部(日本の経産省に相当)エネルギー局は「一つのメカニズム、二つの省エネ策、三つの再生可能エネルギー」の政策目標を掲げている。そのうち「三つの再生可能エネルギー」は再生可能エネルギーの普及を加速することで、2015年の太陽光発電の普及目標を従来の270MW(メガワット)から500MWに引き上げ、国内の太陽光発電システムの設置を拡大する。また、2016年末には洋上風力発電のモデルユニット四つが完成する予定で、それにより同発電方式の開発をけん引する。それ以外にも地熱発電の規模拡大を積極的に進め、商業運転の早期実現を目指す。
2010年、台湾は再生可能エネルギーの発展目標として、2030年の発電能力1万858MWを掲げ、その後三度の修正を経て現在は1万3750MWを目指している。これは「再生可能エネルギー発展条例」の定める目標を26.6%上回るもの。
再生可能エネルギー設備からの電力購入メカニズムにより、太陽光発電と風力発電の設備容量は2009年の384MWから昨年の1252MWへと3.2倍に成長している。太陽光発電は過去5年で約606MW増加。65倍近くになっており、最も顕著な成長を見せている。
政府は、現段階では従来型のエネルギーを利用して国の産業競争力を保ちながら再生可能エネルギー発展の時間的余裕を確保し、さらに政策、産業支援、技術革新と結びつけて台湾の再生可能エネルギー市場とその発展環境の整備に努め、台湾をグリーンエネルギーの新時代にまい進させようとしている。