台湾中南部の名山、阿里山の山間部を走る阿里山森林鉄道は、2009年の台風による大規模水害「八八水害」で深刻な被害を受け、全線が4年間にわたり運行停止に追い込まれた。昨年初にまず嘉義駅から奮起湖駅までが復旧。現在、本線で最も被害の激しかった二万坪などで相次いで復旧工事が竣工し、今年12月末までに全線が復旧する予定だ。復旧工事に投じられた費用は約10億台湾元(約38億5,356万日本円)。
同鉄道管理課の劉金源課長は、鉄道路線の復旧工事に当たり、現地につながる道路がないため、区間ごとに上下から工事を進めたと説明。このほど最も難しい屏遮那トンネルと多林トンネルという新しいトンネルが完成した。現在は路線の砂利や軌道の敷設を進めており、6月中旬にこれが終われば、2013年から同鉄道の管理に協力している台湾鉄道が沿線の検査など最終作業を行う。