外交部(日本の外務省に相当)と中華民国(台湾)の駐フィリピン代表処(大使館に相当)は、台湾南部・屏東県船籍の漁船、「昇豊12号」が今月7日にフィリピンの公務船に拿捕された事件について、引き続き関連の協力を提供している。同代表処の職員は8日にバタン島(Batanes)のバスコ(Basco)に到着し、同漁船の船長及び船員らと面会、政府の関心と重視を伝えた。
外交部と同代表処は、同漁船がフィリピンの公務船による乗船検査を受け、バスコに留置されていることを把握後、直ちにフィリピン側に対し、三度にわたる「台湾・フィリピン漁業会談」で得られた共通認識と精神を以って本件に対処する他、同漁船と船員らを大切に取り扱うよう要求。8日の時点で船と船員はいずれも無事で、船員たちは自由に外部と連絡がとれる他、生活や行動の安全も守られている。本件についてフィリピン側は、双方の漁業業務法執行協力メカニズムに従って直ちに中華民国側に通知した他、拿捕の過程においても暴力や武力は用いていなかった。
「昇豊12号」は北緯21度3分、東経122度2分の地点(フィリピンのヤミ島の南東6カイリ地点)でフィリピンの公務船による乗船検査を受けた。中華民国政府は常に、漁業者が合法的に操業する権益の保護に全力であたると同時に、中華民国の漁船が漁業関連法規を遵守し、他国の領海に入らないようにして、法律違反やそれによる損失を避けるよう呼びかけている。