2024/12/27

Taiwan Today

政治

出版業界の体質健全化に向け、文化部が産業振興策策定へ

2015/05/28
文化部は出版市場の環境改善を支援していく政策を打ち出すことに。写真は台湾中部・台中市のある書店。(台中市政府サイトより)
台湾の出版市場の全体的な環境が悪化している状況を改善し、台湾文化の基礎をより強固なものにするため、文化部(日本の文科省に類似)は出版業を対象とした政策の全面的な見直しを行なうと決定、出版業界の景気低迷や読書人口の減少などへの対策を打ち出していく。 文化部は、台湾の図書市場は長期にわたって値引き販売の競争激化に直面しており、出版業界でも図書定価販売制度の導入を呼びかける動きが徐々に出てきたと指摘、文化部はこれらの議題について、すでに業界との諮問会議を何度も開催している他、アンケート調査も行なっていると説明した。同諮問会議や調査の結果、図書の定価販売制度は出版業界の多数の支持を得ていることが分かっている。同制度が実施されることで、書店の規模の違いによって現在生まれている、流通ルートでの不公平な競争が改善できる他、出版社にとっては、販売店もしくは流通会社と値引き販売に関する交渉をする必要が無くなり、出版物の品質向上と創作者の育成に力を込められるようになる。そしてさらには図書市場全体の発展がより多元的な姿を持つことが期待される。 文化部によると、図書出版業の発展を支え、図書出版の環境を健全にするには、支援政策の全体的な計画が必要で、図書定価販売制度の推進はその一部分にすぎない。出版業の景気が日々後退する状況に向き合い、文化部は振興策の策定に積極的に取り組み、現段階の産業トレンドと具体的なニーズにより高い精度で対応していける政策を目指すことにしている。

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