世界の情報通信技術(ICT)産業の指標となる国際見本市、台北国際コンピューター見本市(COMPUTEX TAIPEI)が2日から6日にかけ台湾北部の台北市で開かれている。経済部(日本の経済産業省に相当)工業局は今年、クラウドコンピューティング産業の川上から川下までのサプライチェーン関連37事業者を統合し、特設パビリオン「台湾クラウドエキスポ」を、台北世界貿易センター(TWTC)南港展示場4階システム製品エリアに出展する。国内の事業者による海外市場のマーケティングとビジネスチャンス開拓を支援し、1億台湾元(約4,002億日本円)以上の受注を目指す。
今回のテーマパビリオンは「城市樹(数)根(都市に張るデジタルの根)」をテーマに、クラウドコンピューティング環境のインフラ整備と未来の都市との間の前向きな発展関係を読み解くべく、政府の規範、都市の新芽(新興企業)、都市樹根(IaaS=Infrastructure as a Service)、都市樹幹(PaaS=Platform as a Service)、都市樹冠(SaaS=Software as a Service)、統合アプリケーション(Acer BYOC Alliance)の6つのエリアに分けた展示となっている。
また、工業技術研究院(ITRI)情報通信研究所は、次世代のウェアラブルスマート動画クラウド応用サービスを展示、財団法人資訊工業策進会(資策会、III=トリプルアイ)は「クラウド産業サービスチーム」に参加する企業を率いて、さまざまな業界のバリューチェーンに対し、クラウド方面での発展加速を支援するというサービスチームの決意を表している。
台湾は世界情報通信技術(ICT)産業の発展における重要拠点であり、クラウドコンピューティング技術で世界をリードすることは、次世代の産業地図を塗り替えるための重要な戦略となっている。経済部工業局は同産業の推進に全力で取り組んでおり、生産額は2009年の1,256億台湾元(約5,026億日本円)から、昨(2014)年の5,503億台湾元(約2兆2,021億日本円)へと飛躍的に成長している。