台湾南部・高雄市にある那瑪夏国民中学の「先住民族の子どもたち」グループは、「八八風災(2009年8月に起きた、台風による水害)」で被害を蒙り、当時、各界からの援助を受けた人たち。中学生に成長した彼らは、アフリカ・ケニアの人たちは靴が無く、裸足で虫に刺されて伝染病となり、足を切断せねばならない場合もあることを知り、不要な靴を募る運動を始めた。その結果、3日間で165足を集めることに成功。「人飢己飢、人溺己溺(人の苦しみを自分の苦しみとみなして思いやること)」の精神を発揮し、思いやりと恩返しの心を世界の隅々に届けることを学んだ。
那瑪夏国民中学の葉一萱先生が率いる中学一年生は、インターネット上で行なわれている「古い靴による30段階の救命活動」計画に呼応し、3日間でダンボール箱9個分、165足の靴を集めて思いやりの心を発揮。学生の顔憲宏さんは、「八八風害」の時には小学二年生で、社会からの支援物資を受け取ったと話し、今では逆に人助けが出来ることに、「達成感がある」と喜んだ。