イタリアで行われる第72回ベネチア国際映画祭は29日、映画祭で上映される作品のリストを発表した。同映画祭で2013年に『郊遊<ピクニック>』で審査員大賞、1994年に『愛情萬歳』で最高賞の金獅子賞を受賞した台湾映画の名匠、蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督は今回、『那日下午(AFTERNOON)』がコンペティション外の作品として上映されることとなった。この作品は、ほぼ全ての蔡監督映画に主演する俳優、李康生(リー・カンション)さんと蔡監督が、ある日の午後交わした対話をフィルムに収めたもので、2人の20年以上に及ぶ厚い友情がつづられている。
今年の同映画祭の審査委員長は、『ゼロ・グラビティ』を撮ったメキシコのアルフォンソ・キュアロン監督が務め、先ごろ最新作『黒衣の刺客(原題・聶隠娘)』でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞したばかりの台湾の巨匠、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督も審査員の1人となっている。会期は9月2日から12日まで。