毛治国行政院長(首相)は6日、閣議で経済部(日本の経産省に相当)による「システム統合藍海(ブルー・オーシャン)輸出推進計画」の報告を受けた。「ブルー・オーシャン」とは競争の激しい既存市場を避け、競争の少ない未開拓市場を切り開いていく戦略。毛行政院長は報告の聴取後、台湾の輸出モデルが中間財モデルからシステム性の製品輸出もしくは完成品輸出のモデルへと転換する必要性を強調。また、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどにおける発展途上国の消費市場も勝ち取らねばならず、こうした変化には一定の難度はあるものの、すでに多くのケースが進展し、成功しつつあると指摘、輸出の変革はこの方向で進めるべきだとして関係省庁の継続的な努力を求めた。
毛行政院長は、経済部はすでにパッケージ型輸出もしくはシステム統合が可能なケースをリストアップしており、今後は海外への総合的な宣伝とマーケティングを強化する他、それぞれの主務機関が業者の海外におけるビジネスチャンス拡大を進んで支援すべきだと述べると共に、外交部(日本の外務省に相当)の海外駐在機関に対しても、海外の市場におけるビジネスのマッチングに積極的に協力していくよう要請した。
輸出拡大に向けて、経済部は総合的なソリューションを発展させることで新たな輸出モデルを生み出す考えで、短期的にはまず実績と潜在力を持つ産業を海外に売り込み、目標とする市場に向けて積極的にマーケティングを展開、輸出の効果と利益を全力で高める。中長期的には産業育成メカニズムを通じて企業同士のアライアンスを生み出し、輸出の最重要な産業に育て上げる。
現時点ですでに石油精製や石油化学、グリーンエネルギー、発電所、クラウドコンピューティングシステム、インテリジェント・トランスポーテーション、スマーター・コマース、スマートキャンパス、スマート医療、電子政府などの分野は統合済みで、今後はさらに各省庁の力を合わせ、スマートシティ、クラウド、IoT、ビッグデータ、インダストリー4.0(工業だけでなく、商業、農業も含む)などの計画を引き続き推進していく。