2024/12/27

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陳俐杏さんのデザインで「蛋黄酥」が日本人に人気

2015/08/17
台湾の伝統的なお菓子の一つ、「蛋黄酥」。(高雄市経済発展局サイトより)

日本の株式会社ホテルオークラが台北市内で経営するホテル、「オークラ プレステージ台北」の台湾での事業パートナーの孫娘、陳俐杏さんは絵画を深く愛しており、同ホテル内のギフトセットのパッケージデザインのほとんどを担当。そのパッケージの美しさは、これまで台湾のお菓子「蛋黄酥」に興味の無かった多くの日本人を引き付け、これら日本人が徐々に「蛋黄酥」を受け入れる現象を生んでいるという。「蛋黄酥」は、アヒルの卵黄の塩漬けを餡とパイ生地でくるんだお菓子。

陳俐杏さんは18歳から米国ペンシルバニア大学で就学。それまで絵筆を握ったことは無かったが、大学に入ってから自分は絵を描くことが好きだと気づいた。このため本来の物理学科を捨てて美術を専攻。絵を学ぶ過程では、東洋のスタイルで描いたつもりでも、東洋人から西洋の手法だと指摘され、西洋画として描いても東洋の細かなタッチが残るなど、迷うこともあったという。その後、陳さんは自分の思い通りにしようと決め、日本・京都の芸術大学で絵画の学習を続けた。

陳さんの画風は欧州の雰囲気と日本の細やかさを持つ。伝統的なお菓子である「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」、「蛋黄酥」、「牛軋糖(ヌガー)」のパッケージに陳さんが描いたデザインは、日本の旅行者が争って買い求めるほどの人気に。陳さんはこれ以外にも、同ホテル利用者のため、2年連続で特製の「悠遊卡(イージーカード:台北メトロMRTやバス、買い物に使用できるIC乗車券、電子マネー)」をデザイン、200枚限定で、VIPの顧客によってたちまち売り切れたという。

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