馬英九総統は1日夜、外交部(日本の外務省に相当)が主催した「抗日戦争勝利70周年記念」ショートフィルム発表会および音楽会に出席した。馬総統はあいさつの中で、今年は第二次世界大戦終戦から70周年にあたり、外交部がコンサートで「抗日戦争勝利70周年記念ショートフィルム」5本を発表したことは、深い歴史的意義があると指摘した。
馬総統によると、中華民国の日本に対する8年におよぶ抗戦は、中華民族の歴史上、最大規模で、最多の死傷者を出し、深刻な影響を与えた自衛戦争だ。装備も軍事訓練も引けをとる中華民国の軍隊が、高度な戦闘技術を持つ日本軍に立ち向かった。中華民国軍は、強い精神力と意志力を持って妥協せず、降伏せず、80万人以上の日本軍を抑え、彼らが太平洋戦争に参戦することを防いだ。当時の米大統領、ルーズベルト氏は、第二次世界大戦の勝利の鍵の一つは、中華民国が全力で日本に抗戦したことで、日本とドイツの連携を避けたことだと指摘、これこそが、中華民国が第二次世界大戦において、最も重要な貢献だと評価したという。
馬総統はさらに、1945年に調印した「日本の降伏文書」は、連合国および日本など参戦国で交わされた協定で、中華民国は、台湾で日本の降伏を受け入れた後、ただちに台湾における主権を行使したと強調した。馬総統はまた、中華民国政府は、連合国軍最高司令官、マッカーサー元帥が布告した一般命令第一号だけでなく、さらに重要なのは、「日本の降伏文書」および「ポツダム宣言」と「カイロ宣言」だとしている。
馬総統は、「中華民国が『抗日戦争勝利及び台湾光復(祖国復帰)70周年』を記念する目的は、決して勝利を誇示するものではなく、平和を追求しようとするためだ。政府の信念は、『侵略の誤りが許されるかもしれないが、戦争の真相を忘れてはいけない』ということだ。今回、外交部が制作したショートフィルム5作品が、まさにこの信念を余すところなく表している」と重ねて強調した。