行政院(内閣)の毛治国院長(首相)は3日の院会(閣議)で、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)から「デング熱の流行状況と予防対策」に関し報告を受けた。毛院長は閣議後、今年は東南アジア諸国からインド半島まで、デング熱の流行が例年より深刻な状況で、多くの国々で2倍から10倍もの症例が報告されていると指摘した。台湾におけるデング熱の流行状況は、高温多雨の気候が原因で、対策のための清掃作業も雨の影響を受けやすいと指摘、また流行しているウイルスの型がこれまでと違うために、流行拡大防止対策の複雑さが増していると述べた。毛院長は衛生福利部に対し、異なるウイルスの交叉感染予防にも注意を向けるよう指示。デング熱対策が困難の度合いを増し、新学期もスタートしたばかりの現在、中央と地方が厳しい態度で臨み、ともに手をとりデング熱の感染拡大に取り組んでほしいと述べた。
毛院長は、衛生福利部、行政院環境保護署、国防部、教育部(それぞれ日本の省レベル)といった省庁に人手と物資を拡大投入し、地方政府のデング熱対策を全力で支えるよう依頼し、中央と地方がともにより行き届いた感染拡大防止に取り組み、一日も早い流行の終結を望むと述べた。また、デング熱対策のため台南市による行政院第2予備金投入申請を衛生福利部が支援していることについて、規定にのっとり主計総処が速やかに処理を進めるよう指示した。