馬英九総統は29日午後、中華民国(台湾)に友好的な欧州議会の議員グループのヴェルナー・ランゲン(Werner Langen)会長の招きに応じて、欧州議会議員とテレビ会議を行った。会議の議題は、「台湾とEU(欧州連合)の関係強化、アジア・太平洋地域の平和のために新たな原動力注入」。
馬総統はオープニングスピーチの中で、中華民国の外交政策と対中国大陸政策が、多くの「欧州の経験」から啓発を受けたと述べた。2012年8月に提唱した「東シナ海平和イニシアチブ」がその例で、EUでの北海大陸棚油田の共同開発にならったものだとしている。また、現在、両岸間で保持している「主権は互いに認めないが、統治権は互いに否定しない」という立場は、東西両ドイツの「主権と統治権の分離」の経験を参考にしたものとし、これは両岸関係の平和的で安定した発展を支えていると説明した。
中華民国総統府は、馬総統の今回のテレビ会議でのスピーチや欧州議会議員らとの意見交流が、現在の台湾とEU、両岸関係および中華民国がアジア・太平洋地区の平和促進に取り組んでいることに対する欧州各界の理解を深めることができ、さらに中華民国とEUの長期的な友好関係とますます緊密になる協力関係を証明することもできるとした。