台湾の自動料金収受システム(ETC)運営を手掛ける遠通電収(FETC、Far Eastern Electronic Toll Collection)のETCはこのほど、高度道路交通システム(ITS)世界会議で「産業賞(Industry Award)」を受賞した。FETCの親会社、遠東集団の徐旭東董事長(会長)が、フランスのボルドーで行われた授賞式に出席したほか、経済部の沈栄津次長も台湾代表団80人余を率いて参加。沈次長は世界の専門家に向け、台湾のITS統合および産業高度化の力量を紹介し、ETCで挙げた業績そのものが具体的な成果だと述べた。同社のETCは先月にも国際有料道路協会(IBTTA)で年間最高賞に選ばれたばかり。
台湾のETCは世界で初めて、係員による料金徴収から全面的にゲートのない電子自動料金収受システムにシフトするという記録を打ち立てた。現在、台湾のETC「eTag」の利用率は約94%に達し、取引量は1日平均1,400万件、料金徴収率は99.7%に達する。
各国の代表は台湾のETCで挙げた業績に驚き、オーストラリアやカナダ、インド、香港、マレーシアなどが台湾と協力したいと意欲を示した。沈次長が今回、授賞式に出席したのは、政府を代表して台湾のITS産業の世界市場における発展や、台湾の輸出にとってブルーオーシャンとなるビジネスチャンスを開拓するのが狙い。