渓湖糖廠(製糖工場:台湾中部・彰化県渓湖鎮)の「2015糖鉄文化節(台湾糖業鉄道文化フェスティバル)」が17日と18日午後に開催される。今年の活動内容は糖業文化を軸とし、台湾全土で唯一、今なお走行可能な台湾糖業株式会社の「五分仔火車(小型蒸気機関車)」が登場、汽笛を鳴らして走る姿で、みなにかつての糖業の繁栄ぶりを偲ばせる。
台湾糖業の中彰区処の徐継聖経理(マネージャー)によると、渓湖糖廠はもともと台湾中部・彰化県鹿港の名家、辜家の事業で1919年に創業、その後台湾糖業に接収されてその管理下となった。それから96年、かつては主に製糖を行なったが、今では「糖業鉄道文化パーク」に姿を変え、様々な製糖設備を収集、保存すると共に、数多くの昔の小型列車を保管している。
そのうち「346蒸気機関車」は特に重要なものでベルギー製。1948年に台湾にやってきて、サトウキビの輸送を担った。引退して長い間走ることはなかったが2007年に修復され、現在では台湾唯一の走行可能な「五分仔火車」となっている。同機関車には兄弟分と言える「347蒸気機関車」がある。日本に譲渡され、現在はテレビドラマ『おしん』の故郷、山形県で保存されている。