馬英九総統は22日午前、国立台東大学(台湾南東部・台東市)で行なわれた「総統と青年」キャンパス座談会に出席した。馬総統は同大学における盛んなスポーツの気風が多くの国家代表選手を生み出していることを称え、選手の育成、経費面での補助、台湾海峡両岸関係及びエネルギー問題などについて学生たちと議論すると共に質問に答えて交流した。
馬総統によると、中華民国(台湾)におけるスポーツ選手育成政策はピラミッド型の四段階訓練システムで、これまでに育て上げた有望な選手は累計で3万7000人あまりに上る。
馬総統は、近年、中華民国の選手たちは国際大会で活躍しており、こうした大会で優れた成績を上げた選手及びコーチには政府も「国光奨章」並びに報奨金を贈って表彰し、激励していると述べた。また、これらの選手の努力と貢献に感謝するため、引退した選手たちには政府が就職指導を施す。さらに基金も設け、優秀な選手の学費や諸雑費、及び生活面でのケアをバックアップしているという。
馬総統は学生たちと経験を共有すると共に意見を交わす中で、近年、政府が進めている中国大陸側との交流のスピードについて、「早すぎるか、遅すぎるか、ちょうど良いか」と質問。挙手で答えた学生たちのうち大部分は、「ちょうど良い」という回答だった。
エネルギー問題について馬総統は、台湾のエネルギーの大部分は海外からの輸入に依存していると説明、自然災害が起きた場合に電力供給が不安定になる可能性があるとし、政府は慎重にエネルギー政策を策定する必要があると指摘した。馬総統は、CO2削減は世界のコンセンサスであり、また、非核国家は我が国の目標だが、原子力発電所を全て廃棄するには十分な代替エネルギーを見つける必要があり、これは政府にとって大きな課題だと強調した。