台湾中部、台中市の温泉が世界から注目を集めている。先ごろ日本の鳥取県からの訪問団が訪れたのに続き、温泉で有名な日本の大分県が26日、台中を訪れ交流。台中市政府観光旅遊局が谷関温泉(和平区)で浴衣の着付けデモンストレーションを行い、台中の温泉業者と座談会を開いて交流。谷関の地元業者はこのために、ファッションデザイナーに依頼して谷関ならではの浴衣をデザインした。観光旅遊局の陳盛山局長は同市を代表して大分県を歓迎、来年にも「谷関浴衣文化祭り」を開き、台日双方の交流を通じて、温泉観光の競争力を高めたいとの意向を示した。
谷関温泉の業者、尹敬倫さんによると、大分県では温泉は数百年の発展の歴史を持ち、温泉観光産業も十分成熟し、そのノウハウは手本として学ぶ価値があると語った。また、最も驚いたのは大分県が「おんせん県」として全県あげてマーケティングに取り組み、ロゴを広く使ってもらうことで異業種との結び付きを深めていることだと指摘、台中市もこういった路線で取り組みを進めることができると述べた。
陳局長は、大分県の重要な温泉業者を率いて訪台した阿部邦和・観光・地域局長に対し、温泉の経営管理やマーケティング・PRについてのノウハウや新しい考え方を提供してくれたと謝意を示した。陳局長は、大分県の大部分が山地で平地が少ない地理環境は台中市と似ており、同県の重要な農産品・農産加工品であるブドウやシイタケ、酒類は台中市の特産でもあると指摘。大分県の温泉業者を台中の烏日や大坑温泉などに招き、業者との交流座談会を進めると語った。