最大野党・民進党の次期総統候補、蔡英文主席は5日、総統に当選し、様々な条件が整った場合に中国大陸の指導者である習近平氏と会談する可能性は排除しないと述べた。(中央社)
馬英九総統と中国大陸の指導者、習近平氏の会談は7日に行なわれる。馬英九総統は5日、同会談をひかえての記者会見で、「台湾と中国大陸の間に(指導者同士による対話の)橋を架ける」と述べた。これに対し、最大野党・民進党の次期総統候補、蔡英文主席は5日、台湾海峡両岸の指導者が対面することを台湾の社会は前向きにとらえるが、会談は情報が公開されて透明性が保たれること、対等の立場で尊厳が保たれること、政治にかかわらないことの三原則に沿うものでなければならないとし、「両岸間の橋は、台湾の民意と民主によって支えられてはじめて安定する」と述べた。蔡英文主席はまた、来年1月16日の総統選挙で当選でき、これらの条件が満たされるなら、習近平氏と会談する可能性は排除しないと述べた。
蔡主席は、両岸の指導者による交流は、情報が公開されて透明性が保たれること、対等の立場で尊厳が保たれること、政治にはかかわらないことの三原則に合致せねばならないと主張している。報道陣が、将来的に蔡氏と習氏が対面する場合もこの三原則に従うのかとたずねたのに対し、蔡氏は、「そのとおり。基本的にはこの三原則だ」と即答した。
また、総統選挙前に、北京当局が蔡氏の中国大陸訪問を要請したとしたら中国大陸を訪問するかどうかについて、蔡氏は笑顔で「この質問は難度が高い」と答え、投票日まで60日あまりしかなく、現在の台湾社会の雰囲気と選挙のムードを考えた場合、実現の可能性は高くないとの見方を示した。そして、「来年1月16日に当選し、これらの条件がいずれも満たされる場合、我々はその可能性を排除しない」と述べた。