中華民国(台湾)政府は10日、中華民国の抗日戦争で日本と戦った元兵士、並びに当時、信徒を率い、負傷した兵士の治療に当たったベルギー人神父、Vincent Lebbeさんに、「抗日戦争勝利記念章」を贈った。元兵士はあいさつの中で、「永遠の世界平和を望む」と述べ、同章を手渡した中華民国の董国猷駐ベルギー代表(大使に相当)は、「人生で最も栄誉ある一日だ」と話した。式典はベルギーで行われた。
元兵士と同様に同章を受けたのは、かつて華人(中華系の人)の命を救ったベルギー人神父のVincent Lebbeさんと、ベルギーで、ナチスに抵抗して迫害された人たちを救った華人の銭秀玲さん。これらの事績は第二次世界大戦における中華民国とベルギーの人道主義を示している。
ベルギーで生まれながら、「中国」を熱愛したVincent Lebbe神父は後に「中国」籍に帰化。抗日戦争における功績に対し、国民政府は公の場で表彰しており、台湾北部・台北市にある忠烈祠に祀られる唯一の外国人となっている。
Vincent Lebbeさんの子孫たちは10日、Lebbeさんに代わって中華民国政府による「抗日戦争勝利記念章」を受け取ると、「遅れてやってきた」記念章に大変感動、Vincent Lebbeさんを「偉大な中国人」と形容した。