新鋭監督のサニー・ユイ(于瑋珊)がメガホンを取った映画『小孩(The Kids)』が、第35回ハワイ国際映画祭(HIFF)で、アジア太平洋地域の優れた作品に贈られるNETPAC(Network for the Promotion of Asia Pacific Cinema)賞を受賞した。
サニー・ユイ監督並びに同作品が国際的な映画祭で大きな賞を獲得するのは初めて。同作品はこれまで台北映画祭、日本の東京国際映画祭など、内外の八つの映画祭に参加しては高く評価されており、今年のシンガポール国際映画祭のコンペティション作品にもなっている。
『小孩』は、シングルマザーによって育てられた男子中学生の「宝力」(巫建和)と同じ学校のガールフレンド「佳家」(温貞菱)との物語。二人は関係を持ち、「佳家」が妊娠。小さい頃から両親のそろった家庭を夢見ていた「宝力」は休学して働き、家族を支えることを決意、飲食店で見習いとして働き始める。しかし、10坪に満たない小さな部屋に家族4人(「宝力」、「佳家」、赤ん坊、「宝力」の母親)という生活に嫌気がさした「佳家」は、甘い言葉をかけられるうちにアルバイト先の喫茶店のマスターを愛してしまう。