2024/12/27

Taiwan Today

経済

文化部が第35回行政院文化賞の受賞者を発表

2016/01/05
文化部は4日、台湾の文化に多大な貢献を果たしたとして第35回行政院文化奨を李行さん、李乾朗さん、鍾肇政さんに授与すると発表。写真は台湾のエスニックグループのひとつ、客家の背景を持つ作家の鍾肇政さん。(桃園市政府客家事務局サイトより)

文化部(日本の省レベル)は4日、第35回行政院文化奨の受賞者を発表した。映画監督の李行(本名・李子達)さん、伝統建築研究者の李乾朗さん、作家の鍾肇政さんの3人が、中華民国(台湾)の文化に多大な貢献を果たしたとして選出された。この賞は政府が主催する国で最高の文化賞で、優れた文化人の生涯にわたる業績を表彰するもの。

李行さんは映画監督として60年以上にわたり、台湾の政治や経済、歴史、芸術文化などの歩みを映像で記録してきた。手掛けた映像作品は膨大な数にのぼるとともに、生涯をかけた映像芸術のボランティアと自称し、積極的に映像芸術の推進や中国大陸・台湾・香港の映像分野での交流促進に取り組んだ。さらに、優れた映像関係者らとともに台湾の映像作品のレベルを引き上げ、目覚ましい貢献を果たした。

李乾朗さんは、台湾建築史の研究や、伝統建築物の建築技術、文化遺産の保護、史跡の修復、職人芸の伝承などさまざまな領域で献身的に打ち込み、多大な貢献を果たした。文化資産の保護運動を長年にわたり提唱してきただけでなく、1970年代から名職人へのインタビューを行い、台湾の伝統建築における職人芸を発揚するとともに、多くの大学で教鞭を執り、史跡の保護と修復などについての講義を担当、文化遺産教育にも取り組んでいる。

鍾肇政さんは台湾文学における大河小説の先駆けで、文学作品の体裁や形式、スタイルなど台湾小説の重要なモデルを打ち立てた。その作品は台湾の人々の移住の歴史や社会と生活の移り変わり、エスニックグループの奮闘の歩みを創作の基調とし、現代文学創作に対し計り知れない影響力を及ぼした。鍾さんはまた、「文学はチームワーク」の精神で後進を導き、無数の素晴らしい人材を育て上げ、文壇では「台湾文学の母」と呼ばれる。

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