経済部（日本の経済産業省に相当）直轄の産業技術研究開発機関である、財団法人工業技術研究院（ITRI）は経済部工業局のサポートの下、台湾南部・台南市における「台南文化創意産業園区（文化クリエイティブ産業パーク）」に「FAST Lab（Fabricated Application & Service Testing Lab）南部創用中心（センター）」を設置。同センターは29日に運営を開始し、国産の3Dプリンター関連企業と近隣の教育機関を結びつけ、アイデアを実現する3Dプリンターセンターとなる。
経済部工業局の呂正華副局長によると、工業局は台湾南部と北部にそれぞれ「FAST Lab創用中心」を設置し、イノベイティブなコンセプトによる設計とテストが行なえる「基地」とする。
工業技術研究院レーザー及び積層製造科学技術センターの曹芳海主任は、工業技術研究院は工業局による計画の支持の下、3Dプリンター普及に向けたスペース2カ所の設置に協力したと説明。最初のスペースは台湾中部・台中市にある喬安格斯珠宝学院（JO ANGUS JEWELRY EDU.）で、従来型の金型制作ではなく、3Dプリンターを利用することで顧客ごとにカスタマイズされたアクセサリーの多種少量生産を実現している。もう一つは青少年の好む「コスプレ」と結びつけ、台湾南部・高雄市の「駁二芸術特区（THE PIER-2 ART CENTER）」で、本人そっくりの3Dプリンタフィギュアを製作するサービスを提供するという。