世界銀行は今年1月初旬、198の経済体における政府の財務管理情報システム(Financial Management Information System, FMIS)の格付け結果を公表した。中華民国(台湾)は米国、イギリス、オーストラリア、韓国、シンガポールなどと並んでAランクと評定された。財政部(日本の財務省に相当)は、中華民国が近年、財務管理情報システムを積極的に推進していることの成果を同銀行が具体的に評価したものと指摘している。
財政部によると、政府の財務情報の予測可能性と透明性を高めるため、同部は行政院主計総処及び中央銀行との間の政府財務情報共有メカニズム構築に積極的に取り組んでいる。また、国家発展委員会(日本の省レベルに相当)に協力して政府の情報公開を進め、各種財政データを次々と閲覧可能にしている。これらの取り組みにより、関連の政府機関の間における情報共有効率と財政の透明性が高まっており、その顕著な成果は、世界銀行が財務管理システム構築の発展を段階別に評定する中で、台湾を従来のCランクからAランクに引き上げて高評価する結果につながった。財政部は今後、より行き届いた統合財政管理情報システム(IFMIS)を目標に努力を続けることで政策決定へのサポートを強め、国家競争力と持続可能な財政の強化を目指すとしている。