馬英九総統は4日午前、総統府で2015年「国家生技医療（バイオ医療）品質奨」の受賞者の表敬訪問を受けた。馬総統は、台湾バイオ医療産業の水準向上に対する今回の受賞チームの貢献を表彰するとともに、政府の台湾における同産業発展に向けた政策や成果を説明した。
馬総統は、今回金賞に輝いた3チームのうち、長庚医療財団法人林口長庚紀念医院（台湾北部・新北市）は「医療機関」と「看護ケア」部門でいずれも金賞の高い評価を受けたと指摘。同医院の口蓋裂センターのチームは長期にわたり、国内のへき地でケアサービスを行うとともに、世界各国でのボランティア診療で1,500例余の手術を手掛け、海外56カ国の医療従事者639人の研修を行い、世界でも著名な口蓋裂形成術研修センターのひとつであるだけでなく、国民外交の優れた手本にもなっていると語った。
さらに馬総統は4年前のアフリカ訪問を振り返り、中華民国（台湾）の医療チームが友好国でボランティア診療を行っているのを見かけたが、多くが小規模で短期のサービスであるために現地の医療サービス水準を真に向上させる手助けができなかったと言及。一方、キューバは1960年代から友好国に無料で医療教育を提供し、育成した医療従事者7万人がその母国での医療サービスに当たっているが、同国に負けない医療水準や医療リソースを持つ国として、「キューバにできて中華民国にできないわけがない」と感じ、積極的に医療人材育成専門チームの結成を推進し、友好国の地元の医療人材育成に助力したと説明、「この分野は中華民国の外交におけるブルーオーシャンとすることができる」との信念を述べた。