2024/12/27

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政治

行政院、国家蚊媒介感染症研究所の設立を決定

2016/02/16
蚊媒介感染症の脅威が高まっている。デング熱に続いて最近はジカウイルスを警戒する必要も。(衛生福利部疾病管制署サイトより)

台湾南部・台南市と高雄市では昨年、蚊が媒介するデング熱で200人以上が死亡した。行政院(内閣)の鐘嘉徳政務委員(無任所大臣に相当)は15日、関係省庁の関係者を集めて会議を開いた結果、向こう半年以内に「国家病蚊媒伝染病研究所(国家蚊媒介感染症研究所)」を立ち上げ、将来的には国家レベルの専門研究機関を設立することを決定した。

鐘嘉徳政務委員は15日午後に行政院で、同日正午に台湾南部・高雄市と台南市の衛生局、行政院環境保護署(日本の環境省に相当)、行政院農業委員会(同農水省に相当)、科技部(省レベルに相当)、国家発展委員会(省レベルに相当)などの関係省庁と討論し、短期と長期の計画を立てて実行していくことにしたと説明した。

鐘政務委員によると、短期的には既定の計画を拡大し、衛生福利部(日本の厚労省に類似)に属する国家衛生研究院の下に研究所を設ける。名称は、「国家病蚊媒伝染病研究所(仮)」とし、台南市にある空軍病院の建物を利用して、既存の予防と治療、ワクチンなど、蚊媒介感染症に関する各方面での能力を統合する。2月末に再び会議を開いて計画を確定する。国家衛生研究院の理事会が開かれれば設立できるとのことで、夏までの運営開始を目指す。

衛生福利部疾病管制署の郭旭崧署長によれば、冬は感染症媒介蚊の密度が低いが、まもなくその脅威に向き合わねばならない季節となる。このため、蚊媒介感染症防止の取り組みを研究強化で支えるのは理想的な手配だという。郭署長は、最短時間で研究の力を最大限発揮できることに期待した。

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