フランスで開催された世界最高のパン職人を決定するコンテストで準優勝した台湾チーム。左から呉宝春さん、王鵬傑さん、陳有鋕さん、謝忠祐さん。(中央社)
世界最高のパン職人を決定するコンテスト「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー(ベーカリー・ワールドカップ)2016」で、台湾を代表するパン職人、呉宝春さん率いる台湾チームが準優勝した。リーダーの王鵬傑さんが創意工夫を発揮し、台湾南東部・台東県の原住民ブヌン族の「紅葉少年野球チーム」をテーマにしたパンを制作、海外の審査員から高評価を得た。
製パン界のコロッセオとも言うべき同コンテストは、2月初めにフランス・パリで開催、世界各国からトップクラスのパン職人が自国の栄光をかけて参加した。台湾からは、呉宝春さん(2010年に同コンテストで優勝)を監督とし、王鵬傑さん、陳有鋕さん、謝忠祐さんの三人でチームを組み、1年かけてコンテストのために準備を進めてきた。
しかし、思いもよらぬことに、主催団体は開催の数か月前に、今年のコンテストのテーマを「国家の代表的なスポーツ」に変更したと発表した。
コンテストまでの残り少ない時間で、王さんは、台湾の「紅葉少年野球チーム」をテーマにすることに決定した。原住民族の野球文化をパン製作で表現した。コンテストでは、わずか8時間で100㎝近くの高さがあるパンなどの製作を完成、かつて台湾の人々が野球によって自信を持ち、複数のエスニックグループが野球によって団結したことを伝えた。海外の審査員、シェフは、台湾チームの作品を高く評価し、高得点が与えられた。