台湾電力株式会社による公共芸術フェアが22日、台湾北部・台北市の公館にある蟾蜍山でイベントを実施。参加者はミルクカートン(牛乳パック)に切り絵を合わせて作った、手製の「低炭素物語ライト(LEDを使用したライト)」を持ち、蟾蜍山から宝蔵巌へと歩いて、かつて街路灯が無かった時代、そして夜に山や水辺を散歩した記憶を呼び起こした。
台湾電力公共芸術フェアに協力するチームで、今回この「低炭素ライト」手作り活動を担当した林鼎傑氏(好蟾蜍工作室代表)によると、今回の同フェアではパブリックアートを、建物に設けられた、人々から距離感のある「彫刻作品」という既成概念から、地元の文化や環境と融合したものにしているという。
台湾電力株式会社によると、今回は21日午後6時から7時まで、蟾蜍山の集落(台北市羅斯福路四段119巷62弄から78弄の約60世帯)で「元宵関灯(元宵節に消灯する活動)」を実施した。参加者は、手製の低炭素ライトを持ち、住宅の玄関や「眷村(1949年以降、当時の国民政府と共に中国大陸から台湾に渡ってきた人たちが暮らした集落)」に掛けられた「家徽(家紋)」と集落の「物語ライト」を辿りながら、蟾蜍山から宝蔵巌へと歩き、集落の記憶に光を灯した。