科技部(科学技術振興、工業区の発展に関する行政を担当する省庁)によると、2015年、台湾のサイエンスパークの輸出額が過去最高の1兆3,741億元(約4兆5,900億日本円)に達した。これは前年比0.51%の増加となった。サイエンスパークでは同時に就労者数も過去最高を記録し、26万5,091人に達した。世界経済の回復力が弱いことで、エンドユーザー向けの電子製品の売り上げが伸び悩んでいる。その影響で2015年におけるサイエンスパーク全体の営業収入も前年比0.7%減の2兆3,085億元(約7兆7,100億日本円)にとどまったものの、過去2番目に多い数字となった。
2015年の営業収入2兆3,085億元の内訳は、新竹サイエンスパーク1兆1,012億元(約3兆6,800億日本円)、前年比5.34%減少。中部サイエンスパーク4,921億元(約1兆6,400億日本円)、同5.74%減少。南部サイエンスパーク7,151億元(約2兆3,900億日本円)、同11.8%増加。
南部サイエンスパークでは、半導体産業の高度なサプライチェーンが形成されていることに加え、回路線幅20ナノメートル及び16ナノメートルの製造プロセスでの量産を開始していることから、海外の顧客から高い評価を得ている。また、スマートフォン市場の活況の恩恵を受け、半導体市場の需要が増していることが、サイエンスパーク全体の営業収入を過去最高に押し上げ、南部台湾の経済成長の動力となっている。