馬英九総統は8日、国際女性デー(3月8日)の活動に出席し、ジェンダー平等の推進に関連した政府の取り組みと成果を説明した他、なお改善すべき点も挙げた。馬総統は、男性と同じ労働をしながら女性の報酬が相対的に低い問題や給与面での男女格差の改善が必要だとしている。
馬総統は8日午後、「2016年国際女性デー祝賀懇親茶話会」に出席してあいさつし、国連開発計画(UNDP)が発表した最新の「ジェンダー不平等指数(GII)」によれば、中華民国(台湾)の2014年におけるジェンダー間の平等の程度は世界5位、アジアでは1位だったと指摘、台湾がジェンダー平等を押し進めてきた成果が国際社会から高く評価されたことを示していると述べた。馬総統はさらに、今年1月に行われた正副総統選挙と立法委員(国会議員)選挙では、初の女性総統が誕生した他、立法委員に女性が占める割合も38%と過去最高になったと説明した。
馬総統は、ジェンダー平等に向けての政府の様々な取り組みを紹介する一方、なお改善が必要な点にも言及した。馬総統は、男性と同じ労働をしながら女性の報酬が相対的に少ない状況が存在すると指摘、自身が総統に就任する前、女性が男性と同じ報酬を得るには年間60日あまり(1月1日から起算して3月7日まで)男性より多く働かねばならず、今ではそれが54日間(同2月23日まで)へと改善されたものの、まだ並んではいないとして、この差の更なる縮小が必要との考えを示した。
また、給与面での男女格差について馬総統は、女性の平均給与(月額)は4万3709台湾元(約14万8216日本円)なのに対して男性のそれは5万2653台湾元(約17万8545日本円)と17%の格差があると説明、徐々に縮小してはいるが改善幅は大きくなく、引き続き努力が必要だと述べた。