次期総統に決まっている、最大野党・民進党の蔡英文主席は8日、日本の対台湾窓口機関・公益財団法人交流協会の評議員会で議長を務める佐々木幹夫氏と会見した。席上、蔡英文主席は日本とのFTA(自由貿易協定)締結に向けての決意を示し、出来るだけ早く同協定に関する話し合いを始められるよう希望した。
蔡主席は、自らが提示している「五大イノベーション産業(グリーンエネルギー・精密機械・バイオテクノロジー・IoTモノのインターネット、国防産業)」について日本が台湾と協力するよう呼びかけると共に、台湾と日本が協力してインドや東南アジアなどの海外市場開拓を進められるよう希望した。
蔡主席はまた、日本との自由貿易協定締結に向けての決意を示した。蔡主席は、日本との同協定締結は台湾経済にとって重大な意義を持つとして、出来るだけ早く同協定に関する話し合いを始められるよう希望した。
蔡主席はさらに双方の文化交流強化も希望。日本政府観光局の統計によると、2015年に日本を訪れた台湾の人は延べ300万人以上、台湾にやってきた日本人旅行者も延べ167万人に達していることから、蔡主席は双方の人々が互いに大変友好的であることを基礎に、これからは若者と社会の様々な交流をいっそう進めていきたいと述べた。
交流協会評議員会の佐々木議長も台日協力の強化を希望、台湾と日本は産業面での相互補完性が高いと指摘した。佐々木氏はまた、双方が協力して海外での事業を展開していくとの構想に賛同、台湾と日本のために海外での市場開拓に向けてより多くの機会を勝ち取っていけることに期待を示した。