馬英九総統は3月31日午前、欧州議会の議員らによる訪問団の表敬訪問を受けた。馬総統は席上、中華民国(台湾)に対する欧州議会の友好的な行動とサポートに感謝すると共に、中華民国とEU欧州連合との様々な面での交流について説明した。
馬総統はまず、3月22日にベルギーの首都、ブリュッセルで連続爆破テロ事件が発生し、多数の死傷者が出たことについてお見舞いの意を表した。馬総統は、事件発生後直ちに中華民国政府と国民を代表して暴力行為を厳しく非難すると共に、犠牲者に対する哀悼の意とその家族に対するお見舞いのメッセージを伝えている。
中華民国に対する欧州議会の友好的な行動とサポートについて馬総統は、欧州議会では現在、130名あまりの議員が「友台小組(台湾友好グループ=European Parliament-Taiwan Friendly Group)」に参加しており、これは全体751名の議員のうち約20%だと指摘、これらの議員は中華民国と欧州との関係の発展の上で大変重要な役割を担っていると強調した。
馬総統は、欧州議会は2009年から2015年までの間に、台湾に友好的な決議案を10度採択したとし、そこには中華民国の「国際民間航空機関(ICAO)」及び「国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)」参与への支持、中華民国の国民に対するEUのビザ免除措置への支持、中華民国とEUによる「経済協力協定(ECA)」締結への支持、台湾海峡両岸関係の前向きな発展並びに「東シナ海平和イニシアチブ」と「南シナ海平和イニシアチブ」に対する評価などが含まれると説明。さらに馬総統は、欧州議会は欧州委員会に対し、EUが中華民国と、投資保障と市場参入に関する交渉を始めるよう提言もしているとして、これらは中華民国と欧州との関係上、過去に例を見ない前向きな発展だと感謝した。
訪問団のメンバーは欧州議会のMaria Grapini議員、Hannu Takkula議員、Tiziana Beghin議員らで、欧州議会請願委員会のPál Csaky副主席が団長を務めた。総統府への表敬訪問には外交部(日本の外務省に相当)の李澄然常務次長(事務次官に相当)が付き添い、国家安全会議の楊念祖諮問委員も同行した。