国家発展委員会は、総統府3階の大講堂が蒋経国元総統にちなんで「経国庁」と命名されたことについて世論調査を実施し、その結果を発表した。「経国庁」命名については、「適切」との回答者が約47%、「不適切」は約24%だった。また、蒋経国元総統の中華民国(台湾)の社会や経済発展に対する貢献について「認める」と回答した人は74%に上った。総統府は3月29日、3階の大講堂を「経国庁」と命名。馬英九総統(写真)が除幕式を行った。(総統府提供、中央社)
行政院国家発展委員会(日本の省レベル)が2日に発表した世論調査の結果によると、中華民国の蒋経国元総統について、「経済や社会の発展に重要な貢献をした」と考える回答者は74%に達することが分かった。また総統府がこのほど、総統府3階にある大講堂を「経国庁(ホール)」と命名したことについては、「知らない」と回答した人が75%に上った。
蒋経国氏は、蒋介石元総統の長男で、中華民国の第6代・7代総統、中国国民党主席、国防部長、行政院長等の要職を歴任した。総統任期は1978年5月20日-1988年1月13日。
国家発展委員会は2日、総統府3階の大講堂が「経国庁」と命名されたことに関する世論調査の結果を発表した。
調査の結果が示すところでは、蒋経国元総統は在任中、「十大建設(1960年代から1970年代にかけて行われたインフラ整備計画)」を実施したほか、戒厳令、「報禁(新聞発行の禁制)」、「党禁(政党結成の禁止)」などの解除、国会の全面改選や省・市の首長選挙実現へ向けた準備を行った。晩年には中国大陸への親族訪問を解禁。台湾海峡両岸関係の新たな局面を切り開いた。今回の調査では回答者の74%が、蒋経国元総統について「中華民国(台湾)の経済や社会の発展、民主化に一生を捧げた人物で、その貢献は大きい」と考えていることが分かった。
また、総統府はこのほど3階の大講堂を「経国庁」と命名した。これについては、「適切」と回答した人が約47%、「不適切」は約24%だった。また、明確な立場を示さなかった人は約29%だった。
さらに、「経国庁」との命名について、「蒋経国元総統の中華民国(台湾)への貢献を記念するもの」と考える回答者は約55%、「イデオロギーに基づく決定」との見方は21%となった。
国家発展委員会によると、この調査は3月30日と31日に実施したもの。成人1,086名から回答を得た。信頼度95%、サンプル誤差は±2.97%以内。