張善政行政院長(首相)と5月20日に発足する蔡英文政権の新内閣の行政院長に決まっている林全氏が8日に会談(張林会)し、地盤改良と老朽化建物の耐震性評価、補強もしくは建て直しの「安家固園計画」は喫緊の課題であることから、年度を跨ぐ計画ではあるものの、中断しないことで合意した。
具体的な業務に関して林全氏は、詳細な引継ぎを行なう目的は新政権が業務を継ぎ目無く進められるようにすることだとし、双方は新政権のニーズに合わせて細やかな引継ぎを行なうことで合意したと述べた。
張行政院長によると、現時点における各種業務の引継ぎは大まかな説明以外に、詳細な資料、推進中の業務内容が揃っている。張行政院長はさらに、各省庁が実施中の政策と蔡英文次期総統の政見とで重なる部分のリストも作って新たな政権の参考に供するとしており、この部分も出来るだけ早く林全氏率いる新内閣に渡し、新旧閣僚が新政権のニーズに合わせて詳細にわたる話し合いが出来るよう希望した。
林全氏は、緊急の業務を除いて、年度を跨ぐ計画は一時ストップするよう希望、張行政院長はそれに同意した。しかし二人は、地盤改良及び老朽化した建物の耐震性評価、補強もしくは建て直しの「安家固園計画」は喫緊の課題で、同計画は年度を跨ぐ計画ではあるものの、中断すべきでないとの認識で一致。張行政院長は、内政部(日本の省レベルに相当)に指示し、新たな内閣が同計画を深く理解できるよう協力することを約束した。
「張林会」に出席したのは、行政院側が張善政行政院長、杜紫軍行政院副院長(副首相に相当)、行政院の簡太郎秘書長(内閣官房長官に相当)、行政院の宋餘侠副秘書長、行政院の孫立群報道官。最大野党の民進党側は、林全氏、行政院副院長に決まっている林錫耀氏、民進党政策会の施克和副執行長、民進党新聞部の黄重諺主任。