外交部(日本の外務省に相当)は17日、日本の熊本県で発生した大地震の影響で、台湾の留学生28名が孤立状態となっていたが、台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処(中華民国が日本の福岡県に置く領事館に相当)が車両を手配して全員を救助したと発表した。
外交部によると、14日夜に熊本県で発生した大地震のため、同県内では多くの地域で断水や停電などが続き、生活機能に深刻な影響が出ている。台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処は直ちに緊急対応チームを組織し、全職員及びその家族を動員し、被災地に住む台湾出身者及び台湾の留学生の安否確認を行った。現在のところ、台湾出身者や留学生たちは全員無事が確認されている。
外交部によると、熊本地方で発生した大地震により、九州新幹線が全面的に運転を見合わせているほか、九州地方の高速道路が一部通行止めとなっている。このため熊本を訪れていた台湾の観光客の一部が、公共交通機関で移動できず孤立状態となっていた。台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処は16日以降、絶えず情報を提供するとともに、熊本市内で足止めされていた台湾の観光客25名のためにタクシーを手配し、福岡県福岡市まで移動させた。
外交部によると、熊本地震発生後、台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処は不眠不休で情報収集に努め、救助に当たったほか、福岡で学ぶ台湾の留学生たちを動員し、熊本へ派遣する車両の運転を依頼した。救出された台湾の留学生のための臨時の宿泊場所は、福岡に住む台湾出身者(元留学生)が提供した。