台湾第2のエスニックグループ、客家(ハッカ)に関する行政を担当する行政院客家委員会(日本の省レベル)が毎年、台湾各地で開催している「客家アブラギリ祭り」。今年のテーマは「庄點花漾(花に彩られる客家集落)」だ。その開幕式が23日、客家委員会客家文化発展センターが運営する「苗栗客家文化園区」(台湾北西部・苗栗県)にて開催された。馬英九総統、台湾省政府の林政則主席、国策顧問の黄肇松氏、立法委員(国会議員)の陳超明氏、徐志栄氏らが招待を受けて出席した。
馬総統は祝辞で、「アブラギリの樹木はもともと、その種子からとれる桐油を紙に染み込ませて紙傘を作るなど、工業用に植樹されたものだった。時代の変化に伴い、商品作物だったアブラギリは、「アブラギリ祭り」によって観光資源へと変化を遂げた。毎年約800万人の観光客を引き付けており、それによりもたらされる経済効果は数十億台湾元に達している。台湾にとっては、重要な観光イベントの1つとなっている」と紹介した。
馬総統はまた、客家委員会が近年、さまざまな資源を投入し、客家集落の観光発展のために尽力していることを評価した。客家委員会は今年、ハイテクを利用し、スマートフォンの専用アプリを開発した。スマートフォンで「客家アブラギリ祭り」のアプリをダウンロードすれば、アブラギリの花見スポットや開花状況などの情報を手軽に入手することができ、花見の日程を組むのに便利なアイテムとなっている。