「社団法人台湾駭客協会(HIT, 台湾ハッキング協会)」が25日、創設1周年謝恩茶話会を開催した。行政院(内閣)の杜紫軍副院長(副首相に相当)はこれに出席、同協会は近年、様々な活動とフォーラムを開催することで、台湾における情報セキュリティ技術の向上と人材育成に貢献しているとし、「政府がサポートするのは当然だ」と述べた。
杜行政院副院長は、過去においてハッカーと政府は対立するものととらえられがちだったが、実は両者は協力関係にあると指摘、同協会の行なう技術シンポジウムや情報セキュリティ問題の検討はいずれも台湾における情報セキュリティの技術と人材を育てる重要なプラットフォームになっていると評価した。
杜行政院副院長は、情報セキュリティ人員は教室で育てられるものとは限らず、フォーラムや試合などの方式で関連知識や最新の情報を充実させていくことが大切だとの見方を示し、政府は民間によるこうした活動を当然支持していくと強調。さらに同協会がチームを組織して海外での試合に参加していることについては、出場する以上、実力を発揮して台湾のために栄誉を勝ち取ってほしいと期待した。
「台湾駭客協会」のチームを率いる李倫銓氏によると、今年同協会は多くのイベントを計画。8月には台湾の最高学術研究機関、中央研究院で「ハッカーによるコミュニティのシンポジウム」を開き、より多くの若者と学生たちに世界の優秀なハッカーの技術を紹介する。同じ8月にはまた、台湾ハッカーチームを組織して米ラスベガスで開かれる世界的なセキュリティイベント「DEF CON」の「CTF(Capture The Flag)」に出場し、各国のチームと実力を競う。
同協会はさらに、12月には国際シンポジウム(HITCON PACIFIC)を開催し、世界のハッカー組織を台湾に招く。主な参加対象は企業関係者と海外の人たち。同シンポジウムでは、台湾ハッカーコンテストも実施する。