蔡英文次期総統は、29日に外交部(日本の外務省に相当)へ赴き、業務の引継ぎに関する報告を受ける。外交部上層部によると、外交部では外交情勢や、国交樹立国及び非国交樹立国の現状を説明する方針。業務の引き継ぎを徹底し、政権交代をスムーズに行うため、外交部では蔡次期総統から外交機密に関する質問があっても、事実に基づいて回答するとしている。
外交部の幹部職員によると、蔡次期総統に対する報告で最も重要なのは外交情勢および外交全体における取り組み。それには中華民国(台湾)と国交樹立国、そして米国、日本、欧州連合(EU)などの主要な国々をはじめとする非国交樹立国との、この8年間の協力事項や関係発展などが含まれている。
外交部では約1時間半の報告を予定している。外交部上層部は、民進党幹部らに中華民国(台湾)の外交情勢や外交における取り組みについて理解してもらうだけでなく、意見交換も行いたいと期待している。そのため、蔡次期総統から踏み込んだ質問があった場合、それが外交機密に関わる内容であっても、外交部としては事実に基づき、具体的に説明するという。