中央銀行(日本の日本銀行に相当)は5日、今年4月の外貨準備高は4,331億8,400万米ドルで前月から15億8,300万米ドル増え、前月に続いて過去最高を更新したと明らかにした。中央銀行の幹部職員によると、増加の主な原因は運用益の増加と、ユーロなどが米ドルに対して値上がりし、所有するこれら外貨が米ドル換算で増えたことだという。
また、今年4月末の時点で外国人投資家が所有する中華民国(台湾)の国内株式と債券を時価で計算し、さらにその台湾元預金残高を加えて米ドルに換算すると2,656億米ドルとなり、外貨準備高の約61%に相当する。前月に比べて4%、132億米ドル減少しており、その主な原因は4月に台湾の株価が下落し、外国人投資家の所有する株式の価値が減ったこと。
台湾元の見通しについて、中央銀行外貨局の顔輝煌局長は台湾元の為替レートは市場での需給によって決まり、資金は常に出入りを繰り返しているとした上で、台湾元の流動性は現在十分保たれているとの見方を示した。顔局長はそして、中央銀行には外国為替市場の合理性、円滑な取引を維持する力があり、台湾元の安定した為替動向を維持する責任を果たしていくと述べた。