「2016年台湾・日本大学学長フォーラム」が12日、国立成功大学(台湾南部・台南市)で開催された。同フォーラムは中華民国(台湾)と日本が全国の国公私立大学の学長や副学長を主な対象として行なう初めての大型会議で、台湾からは73校、日本からは67校の合計140校、250人以上が参加した。そのうち学長クラスが63人と、参加状況は極めて積極的で、台日間の教育交流深化に対する双方の重視のほどが示された。台湾と日本の高等教育界にとって極めて大きな活動となり、双方の高等教育面での協力関係に新たな1ページを開いたことになる。
今回のフォーラムのテーマは、「グローバル化の時代に台湾と日本の大学が共に直面する課題(Globalization and the Challenges Confronting Universities in Taiwan and Japan)」で、財団法人高等教育評定センター基金会(HEEACT)の黄栄村董事長(会長)と日本の国公私立大学団体国際交流担当委員長協議会(JACUIE)の永田恭介会長がそれぞれ基調講演を行なった。
また、「国際化とグローバル化への大学の対応戦略」、「教育分野:国際インターンシップ、交換学生、国際協力の新たなモデル、学生の就業力」、「研究分野:国際協力研究、交換研究、産学提携」の三つの重要議題についての座談会も開催。対話と意見の交流を通じて双方が互いの高等教育の現況をいっそう理解し、具体的な共通認識を形成することで、台湾と日本の学術教育交流により多くの協力の機会を生み出そうとするもの。
教育部(日本の文科省に類似)の統計によれば、2011年に日本から台湾にやってきて学んだ学生は4,193人だったが、2015年には6,319人に増えた。台湾にやってくる学生のうち日本人は4番目に多く、特に中国語の学習を目的とする学生としては最多。台湾での学習環境を評価し、海外留学先に選択する日本の学生がますます増えていることがうかがえる。