第14代総統、副総統となる蔡英文女史と陳建仁氏は20日午前9時、総統府において宣誓を行い、正式に就任した。蔡英文女史は、中華民国にとって初めてとなる女性の総統。歴史の新たな1ページが刻まれ、蔡英文時代の幕開けを迎えた。
蔡英文女史と陳建仁氏は午前9時、大法官会議(憲法法廷)の主席を兼務する司法院(中華民国の最高司法機関)の頼浩敏院長が証人として立ち会い、第13代総統の馬英九氏、副総統の呉敦義氏、元総統の李登輝氏らが見守る中、総統府経国庁において正副総統への就任を宣誓した。新正副総統はその後、立法院(国会)の蘇嘉全院長(国会議長)から「国璽」(国家の表徴として押す印章)を受け取り、退任する馬英九氏を見送った。
蔡総統は執務室に入り、まず行政院院長(首相)となる林全氏、総統府秘書長となる林碧炤氏、国家安全会議秘書長となる呉釗燮氏の任命に関する公文書を批准した。3名は蔡総統の立ち合いの下、就任を宣誓した。
宣誓式が終わると、蔡総統と陳副総統は海外の貴賓から祝賀を受けた。正副総統は総統府内での式典を終えると、午前11時ごろに総統府を出て、総統府前で行われている祝賀大会に出席した。
20日夜には台北マリオットホテル(台北萬豪酒店)で貴賓を歓待する国家レベルの晩餐会が行われる。参加者は合計1,100名余りに達する。海外からの貴賓以外にも、李登輝元総統夫妻、ベテラン歌手の江蕙さん、半導体ウエハファンドリ大手の台湾積体電路製造公司(TSMC)の張忠謀(モリス・チャン)董事長(会長)、台湾新幹線こと、台湾高速鉄路公司の元董事長である殷琪女史らが特別ゲストとして招待されている。