経済部(日本の経産省に相当)工業局は5月23日から27日まで、台湾の資源再生事業者19社を率いて、日本で開催されたアジア最大級の環境展「2016NEW環境展」に出展した。日本や欧米諸国の産業廃棄物の資源再生技術や、設備の自動化/スマート化に関する研究・開発や応用の状況について理解を深めるとともに、日本の複数の大手同業者を訪問し、技術交流を進めた。
5月25日には、台湾の瑞大鴻科技材料股份有限公司の陳癸元総経理(社長)と日本の阪和興業株式会社の小笠原朗彦専務が、工業局の游振偉主任秘書が証人として立ち合う中、スズインゴットの再生産品の販売や市場開拓で提携することを盛り込んだ同意書に調印した。年間1,500トンの純スズ供給量から試算すると、その資源再生市場は年間8億5,000万台湾元(約28億日本円)の規模に達する見込み。
今回の日本訪問で、台湾企業が阪和興業株式会社と業務提携の同意書に調印したことは、台湾企業が日本の大手商社と共に、スズの供給市場におけるシェアを拡大し、この地域のリサイクル市場の開拓を進めることにつながり、また世界各国の企業に台湾の金属資源再生技術のレベルを知ってもらうきっかけにもなる。さらには双方の提携が、台湾と日本の産業の相互補完につながり、その優位性をもって共に世界市場を開拓することも期待されている。