2024/12/27

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政治

環保署が米と大気中水銀の観測で提携

2016/06/15
台湾の環境保護署と米環境保護庁は14日、共同で「大気中水銀の観測国際協力会議」を開催、米国、日本、スイス、韓国、インド、モンゴル、ベトナム、タイ、カンボジア、バングラデシュなどの代表や機関が参加した。(行政院環境保護署サイトより)

台湾の行政院(内閣)環境保護署(日本の環境省に相当、環保署)と米国環境保護庁は14日、国立中央大学(台湾北部・桃園市)において共同で「大気中水銀の観測国際協力会議」を開催した。会議には、米国のほか、日本、スイス、韓国、インド、モンゴル、ベトナム、タイ、カンボジア、バングラデシュなどの政府および学術研究分野から10以上の代表や機関が参加した。

環保署によると、近年、アジア・太平洋地区では、経済や工業の急速的な発展から、人為的な水銀汚染が発生、大気中水銀の長距離輸送による大気汚染が世界中で問題となっている。また水銀は、雨が降ることによって水や魚類を汚染し、環境に与える影響は甚大だ。そのため、各国では大気中水銀の観測を重大な課題として捉えるようになっている。環保署では、2006年から鹿林山(海抜2,862メートル、台湾中南部、嘉義県と南投県の境界)に鹿林山大気バックグラウンド観測所を設置、長期的に越境大気汚染・輸送を観測している。また2012年からは米国と協力協定を締結し、世界大気中水銀観測ネットワーク(AMNet)、米国水銀沈着観測ネットワーク(NADP)に加入し、世界の先進国と同じペースで観測技術を進歩させている。

今回の成果発表会では、鹿林山大気バックグラウンド観測所で蓄積したデータを発表した。また、台湾で構築した大気中水銀観測の技術や情報交換プラットフォームを通じて、多くの地域との環境観測技術における協力の拡大、国際的な環境保護活動の技術交流を促進することが期待されている。台湾が今後も関連の研究を進め、環境保護技術輸入国から輸出国に転換したい考えだ。

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