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APECメンバー代表、台湾提唱の「緊急食糧備蓄メカニズム」に期待

2012/04/13
アジア太平洋地域では食糧不足や突然の災害への対応能力強化が求められる。写真は金門島の小麦畑。今年は豊作だが、永遠にそうとは限らない。(中央社)
中華民国(台湾)主催の「アジア太平洋経済協力会議(APEC)緊急食糧備蓄メカニズム作業会議」が10日と11日に台北市内で行われ、アメリカ、日本、中国大陸、タイ、ペルー、フィリピン、ブルネイなど19のAPEC会員からの60名あまりの代表が、台湾の提唱する「APEC緊急食糧備蓄メカニズム」の詳細な計画、同メカニズムの社会と経済に対する影響予測及びコストと効果の分析などについて突っ込んだ討論をし、具体的な提案を行った。 会議で各代表は同メカニズムの効果を認め、「相互協力」、「リスク分担」、「自己管理」の緊急人道支援のネットワークを機動的に築き、既存の二者間、もしくは地域的な食糧援助計画との相互補完体制を整えることや人道支援団体との関係強化、そして国際的な食糧貿易市場の仕組みを捻じ曲げないよう配慮することなどの、台湾の同メカニズムに対する考え方に賛同した。 近年、地球温暖化による自然災害の発生頻度は高まり、規模も拡大している。アジア太平洋地域は多様な地理環境を有し、自然災害も多いことから、食糧不足と突然の災害への対応能力強化が特に必要とされている。台湾では2010年8月、「APEC緊急食糧備蓄メカニズム」の構築を提唱、アジア太平洋地域で深刻な自然災害が発生した場合、APECの各経済体と人道支援団体の力を結集し、現有の国際的、並びに地域的な人道食糧支援メカニズムと相互補完する形で互助の精神を発揮、短期的な救済のための食糧を無償で提供することで、被災者が困難を克服できるよう支援することを呼びかけた。 行政院農業委員会では、今回の作業会議の結果を受けて、今年5月にロシアのカザンで開かれる、APEC食料安全保障担当相会合において、「APEC緊急食糧備蓄メカニズム」の具体的な構想が採択されると共に、参加希望者が先行する形で同メカニズムの構築に着手することで合意がなされ、緊急の人道支援でこの地域における食糧の安全を確保する目標が達成されるよう期待している。

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