2024/05/05

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政治

葉内政部長、気候変動研究者と太平島へ

2016/08/16
内政部(日本の内務省に相当)の葉俊栄部長(大臣)は16日午前、長期にわたり気候変動の研究に携わっている学者や専門家らと共に、南シナ海に浮かぶ南沙諸島(スプラトリー諸島)最大の島で、中華民国固有の領土である太平島に上陸した。太平島では中華民国の領有権を主張するほか、島に気候変動を長期観測できる施設を設置し、諸国との協力の可能性について模索する。(内政部提供、中央社)

内政部(日本の内務省に相当)の葉俊栄部長(大臣)は16日午前、長期にわたり気候変動の研究に携わっている学者や専門家らと共に、南シナ海に浮かぶ南沙諸島(スプラトリー諸島)最大の島で、中華民国固有の領土である太平島に上陸した。太平島では中華民国の領有権を主張するほか、島に気候変動を長期観測できる施設を設置し、諸国との協力の可能性について模索する。

オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が下した南シナ海判決で、太平島は「島」ではなく「岩」とされた。総統府はこれに対し、仲裁を受け入れることはできないと反論。立法院(国会)の与野議員も一丸となって仲裁結果を批判している。

内政部は、仲裁を受け入れることはできないとの立場を明らかにすると同時に、1947年に公布された「南海諸島位置図(南シナ海に浮かぶ諸島の海洋図)」では東沙諸島(プラタス諸島)、西沙諸島(ホアンサ諸島、またはパラセル諸島)、中沙諸島(マクルスフィールド諸島)、南沙諸島(スプラトリー諸島)及び関連の水域の領有権は中華民国に属するとされており、南シナ海に浮かぶ島々及び関連水域における国際法及び海洋法上の権利の享受は、中華民国が一貫して主張しているものだと指摘。国家利益を損なういかなる状況も認めることはできないと主張している。

内政部の職員によると、葉部長の太平島上陸は領有権を主張するほか、太平島を気候変動の研究拠点にしようという狙いもある。太平島の特性を利用して、世界レベルの観測基地を設置すれば、海外諸国との協力の可能性も生まれると考えているという。

太平島に上陸したのは葉部長のほか、行政院海岸巡防署(日本の海上保安庁に相当)の李仲威署長、内政部地政司の職員、台湾南部・高雄市役所の職員、それに長期にわたり気候変動の議題に関心を寄せている学者や専門家(科技部の「南シナ海地域研究計画」に参加している研究者を含む)など。

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