2024/05/06

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蔡総統、東南アジアからの留学生を毎年20%増加へ

2016/09/23
蔡英文総統(写真)は22日、国立政治大学国際関係センター(台湾北部・台北市文山区)で開催された「2016年台湾の東南アジア地域研究に関する年度シンポジウム」に出席し、東南アジアや南アジア諸国からの留学生を毎年20%のペースで増やす考えを明らかにした。2019年までに6万人近くに引き上げることを目指す。(中央社)

蔡英文総統は22日、台湾とアジア諸国との人的往来を活性化するため、台湾の若者の東南アジア諸国での就労や研修を支援するほか、東南アジアや南アジア諸国からの留学生を毎年20%のペースで増やす考えを明らかにした。2019年までに6万人近くに引き上げることを目指す。

「2016年台湾の東南アジア地域研究に関する年度シンポジウム」が22日に国立政治大学国際関係センター(台湾北部・台北市文山区)で開催され、蔡総統のほか、米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)台北事務所のキン・モイ(Kin Moy、梅健華)所長などが出席した。

政府が推進する「新南向政策」について蔡総統は、「従来の『南向政策』とは本質的に異なる」と指摘。これまでの政策は企業利益に偏重し、従来型の貿易や投資などを通じて政策の目標を達成したものだったが、「新南向政策」は東南アジアや南アジア諸国と幅広い結びつきを作ることに重点を置いており、これによって共通利益を生み出し、全方位的なつながりを深め、同時に幅広い対話のメカニズムを構築し、障壁と衝突を低減するのが狙いだと説明した。

蔡総統はさらに、「この政策を成功させるためには、一定の技能と知識を備えた人材が必要だ」と指摘し、台湾とアジア諸国の人的往来を積極的に拡大する方針を示した。例えば政府はすでに、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国の住民を対象にビザ申請の手続きを簡素化しており、教育部(日本の文部科学省に類似)でも新住民(台湾住民と結婚して台湾にやってきた東南アジア出身者)の子弟が両親の祖国で学ぶことができるよう、10億台湾元(約32億日本円)の予算を計上することを発表している。また、1万2,000人を超える台湾の青年が東南アジアでボランティア、就労、研修などを行うことができるよう、政府が補助を提供するほか、東南アジアから台湾へやって来る留学生への奨学金も増やす方針だという。

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