2024/05/05

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政治

行政院、内閣改造で閣僚5人を交代

2018/02/26
行政院(内閣)は23日、閣僚5人を交代する内閣改造名簿を発表した。写真は左から労働部長の許銘春女史、国防部長の厳徳発氏、外交部長の呉釗燮氏、国軍退除役官兵輔導委員会主任委員の邱国正氏、行政院大陸委員会主任委員の陳明通氏。(中央社)
行政院(内閣)は23日、閣僚5人を交代する内閣改造名簿を発表した。外交部長(日本の外相に相当)には総統府の呉釗燮秘書長、国防部長(日本の防衛相に相当)には国家安全会議の厳徳発秘書長を充てた。健康上の理由から辞表を提出した労働部(日本の厚生労働省に類似)の林美珠部長(大臣)については、その辞任を認め、高雄市(台湾南部)の許銘春副市長を後任に当てた。中華民国(台湾)の対中国大陸政策を担う行政院大陸委員会の主任委員(大臣)には国立台湾大学国家発展研究所の陳明通教授を、国軍退除役官兵輔導委員会の主任委員には国防部参謀総長を務めたことのある邱国正氏を起用した。なお、退任することになった外交部部長の李大維氏、国防部部長の馮世寛氏、大陸委員会主任委員の張小月氏、国軍退除役官兵輔導委員会主任委員の李翔宙氏には、それぞれ別のポストが与えられることになっている。
 
新閣僚5人のうち、大陸委員会主任委員に起用された陳明通教授は、大学の休職手続きと新学期のカリキュラム調整の必要上、入閣が3月中旬にずれ込む。それまでは同委員会の林正義副主任委員が主任委員代理を務める。その他4名は26日付けで入閣した。
 
外交部部長に就任した呉釗燮氏は、米オハイオ州立大学政治学研究科博士課程で博士号を取得後、国立政治大学教授、同大学国際関係中心(センター)の研究員を経て、大陸委員会主任委員、台北駐米経済文化代表処の代表(中華民国の駐米大使に相当)、国家安全会議秘書長を歴任。現職の総統府秘書長。
 
国防部部長に就任した厳徳発氏は、中華民国陸軍軍官学校(高雄市鳳山区)装甲兵科(1975年卒業)、三軍大学陸軍指揮参謀学院、三軍大学戦争学院(いずれも現在の国防大学)で学ぶ。国家安全会議秘書長、同首席諮詢委員、国防部参謀総長、陸軍司令部司令などを歴任している。
 
労働部部長に就任した許銘春女史は、国立台湾大学法律系(=法学部)を卒業。1989年に弁護士試験に合格。高雄市副市長、高雄市新聞処長、法制局長、労工局顧問などを歴任。労働者家庭に生まれ育ったことから、弁護士時代は労働者の権益保護に取り組んだ。労働者関連の法令に精通している。高雄市副市長起用後は、労工局、衛生局、社会局などの業務監督と指導を担当していたことから、労働問題を熟知している上、もともと法律の専門家であるため、労働者の権益保障や関連法の制定などにおいて、その手腕発揮が期待される。
 
大陸委員会主任委員への起用が決まった陳明通氏は、国立台湾大学政治系(=政治学部)で博士号を取得。国立台湾大学国家発展研究所の教授でありながら、過去に大陸委員会主任委員、副主任委員を歴任。台湾海峡両岸情勢と交流に精通している。大陸委員会主任委員は約10年ぶり、2度目の起用となる。すでに過去の経験があることから、対中国大陸政策において新たな局面と視野を切り開くことが期待されている。
 
国軍退除役官兵輔導委員会主任委員に就任した邱国正氏は、中華民国陸軍軍官学校装甲兵科45期生(1976年卒業)、三軍大学陸軍指揮参謀学院(1989年卒業)、三軍大学戦争学院(1995年卒業)、米国陸軍大学(1999年卒業)を経て、参謀総長、陸軍司令部司令、国防部軍備副部長などを歴任。
 

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