台湾の地上波テレビの一つ、公共テレビ（PTS、公共電視）は2日より、平日の午前中に東南アジア言語（ベトナム語、インドネシア語、タイ語）のニュース番組を放送する。結婚、就労、留学などで台湾に住む東南アジア出身者に、母語で台湾の情報を伝えるのが目的。台湾で東南アジア3言語のニュース番組を放送するのは公共テレビが初めてとなる。
台湾に住む東南アジア出身者は現在110万人近くに達する。公共テレビが放送する東南アジア言語のニュース番組は、こうした東南アジア出身者に対して公共サービスを提供すると共に、台湾住民と東南アジア出身者との相互理解を深めるための一翼を担う。
台湾におけるインドネシア大使館に相当する駐台北インドネシア経済貿易代表処労働部の職員は、今後はインドネシア語で台湾の各分野の最新情報を得られ、台湾に住むインドネシア人がしっかりと台湾で働き、生活し、そして台湾に対する理解を深めることができるだろうと歓迎している。
公共テレビでは今後、インドネシア、ベトナム、タイの経験豊富な翻訳・編集スタッフ10数名を雇用し、台湾や海外で発生した大小さまざまなニュースを取り上げ、各言語で放送する。公共テレビは動画共有サイト「Youtube」やフェイスブックにも各言語別の公式ページを開設し、東南アジア出身者がスマホやパソコンなどでもニュース番組を母語で視聴できるようにする。
放送は月曜日から金曜日までの週5日。午前6時55分からベトナム語ニュースを、午前7時55分からインドネシア語ニュースを、午前8時55分からタイ語ニュースを、それぞれ5分間放送する。