2024/04/28

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空港で旅客全員に手荷物検査、過料未払いの旅客は再入国禁止へ

2019/01/17
桃園国際空港では16日より、アフリカ豚コレラの侵入阻止を強化するため、中国(香港・マカオを含む)からの旅客全員に対して、作業員の手作業による手荷物検査を実施している。また、アフリカ豚コレラの感染地域から豚肉製品を持ち込み、過料20万台湾元を科せられながら未払いのまま出国した旅客については、18日より再入国禁止措置が採られる。(中央社)
行政院(内閣)の蘇貞昌院長(首相)は新内閣発足の初日となった14日、直ちに桃園国際空港(台湾北部・桃園市)を訪れ、アフリカ豚コレラ侵入防止のための水際での防疫対応を視察した。蘇貞昌院長は、防疫対策の徹底を呼び掛ける広報内容をより明確にすること、感染症の侵入防止を強化するために、リスクの高いエリアからの渡航者に対する検査率を100%に引上げることを指示。アフリカ豚コレラの侵入を全力で阻止するよう呼びかけた。
 
これを受けて桃園国際空港では16日より、中国(香港・マカオを含む)を出発地とする航空機で台湾にやって来た旅客全員を対象に、手荷物検査を開始した。航空警察局によると、現在、中国(香港・マカオを含む)から台湾にやって来る航空機は1日約112便に達する。
 
行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)が設置した「アフリカ豚コレラ中央災害対策センター」は16日夜、緊急記者会見を開催し、この新たな措置について説明した。農業委員会の陳吉仲主任委員(=大臣)は、農業委員会、財政部(日本の財務省に相当)、内政部(内政を所管する最高行政機関)、交通部(日本の国土交通省に類似)、桃園機場公司の5つの組織が協力し、蘇貞昌院長の指示に従い、旅客に迷惑が掛からない範囲で、入国する旅客の手荷物検査を100%徹底することにしたと説明した。
 
これにより桃園国際空港では16日より、X線手荷物検査装置6台の納入が完了するまで、中国(香港・マカオを含む)からの旅客全員を対象に、作業員による手荷物検査を行っている。
 
陳吉仲主任委員によると、現在、桃園国際空港を除くすべての空港、つまり松山空港(台湾北部・台北市)、台中空港(台湾中部・台中市)、花蓮空港(台湾東部・花蓮県)、金門空港(離島・金門県)、澎湖空港(離島・澎湖県)ではあらゆるフライトの旅客を対象に、手荷物及び預け荷物のX線検査を使っている。小港空港(台湾南部・高雄市)は、作業員による検査が手作業での手荷物検査が行われているが、近くX線検査装置を購入することになっている。桃園国際空港の第1ターミナル及び第2ターミナルでは今回新たな措置として、まず中国大陸(香港・マカオを含む)からの旅客全員に対して手作業による手荷物検査を徹底することにした。
 
手荷物検査は4つのステップで実施される。まず第1のステップは、アフリカ豚コレラの感染地域からの渡航客、つまり中国(香港・マカオを含む)からの旅客全員に対して、手作業による手荷物検査を実施する。第2は、入国するすべての国内外の旅客に対し、入国審査窓口で内政部移民署(日本の入国管理局に相当)の職員が、アフリカ豚コレラ侵入防止の徹底について記載したチラシを配布する。また、肉製品の持ち込みが禁止されていることを口頭で伝える。第3は行政院農業委員会動植物防疫検疫局の検疫探知犬が、預け荷物が出てくるターンテーブルの周囲に待機し、旅客の手荷物に対する抜き打ち検査を行う。第4は税関検査を通る際、検査官が肉製品を携帯している可能性が高いフライトの旅客に対して、抜き打ち検査を強化する。このほか、空港に「警告!携帯肉品入境最高将重罰100万元(=警告!肉製品の台湾への持ち込みは最高100万台湾元の過料が科せられます)」と書かれた掲示を増やす。
 
台湾は昨年12月18日、アフリカ豚コレラの感染地域から豚肉製品を持ち込んだ旅客に対する過料を初回20万台湾元(約70万日本円)、2回目以降100万台湾元(約350万日本円)に引き上げた。16日に開かれた「アフリカ豚コレラ中央災害対策センター」第5回会議では、過料20万台湾元が科せられた旅客はすでに55名に上ることが明らかになった。過料の支払い期限は1か月となっている。過料を払わずに出国した旅客については、今月18日より台湾への再入国が禁止される。
 

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