2024/04/29

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保険薬局で消毒用アルコール販売、子ども用マスクの購入制限は4枚に引き上げ

2020/02/18
台湾にある高校以下の学校は今月25日から新学期を迎える。消毒用アルコールや子ども用マスクの需要の高まりに対応するため、政府は保険薬局への消毒用アルコール(75%)の供給や、子ども用マスクの購入上限を4枚に引き上げることなどを決めた。(中央社)
新型コロナウイルスの感染の広まりを受け、台湾では国産の消毒用アルコール(75%)の大部分が、医療機関に優先的に供給されている。このため薬局では2~3週間前から品薄状態が続いている。しかし、新学期(高校以下は2月25日に始業)を控え、子どもが使う用品の消毒に使いたいと、消毒用アルコールの入荷についての問い合わせが増えている。
 
こうした需要を鑑み、行政院(=内閣)はすでに、国営企業である台湾菸酒公司(TTL)と台湾糖業に対し、消毒用アルコール(75%)の生産を開始するよう指示している。消毒用アルコールはマスクほど大量に使用するわけではないので、小瓶でも一定期間使用することができ、ウイルス対策としては必須アイテムだ。このほど中華民国薬師公会全国聯合会(=薬剤師の同業者組合)は衛生福利部食品薬物管理署(=台湾FDA)と協議し、ウイルス対策として消毒用アルコールを台湾全土にある6,000か所余りの保険薬局に提供することを決めた。
 
これらの消毒用アルコールは、郵便事業を担当する中華郵政公司が協力し、台湾各地の保険薬局に順次配送する。各保険薬局には毎週平均72本届く。1本の容量は300mlで、価格は40台湾元(約145日本円)。消費者による買い占めや、消毒用アルコール72本が発売と同時に完売することを避け、1人でも多くの人に届くようにするため、薬局ごとに購入制限を決めることができる。
 
また、新学期を控え、子ども用マスクの不足も懸念されている。経済部(日本の経済産業省に相当)は最近、マスクの生産能力を引き上げるため、マスクの増産に応じるメーカーに条件付きでマスクの生産設備60台を寄贈した。そのうち新たな生産ライン9本が順次生産を開始しており、既存の生産ラインを含めると、1日の生産量は現在550万枚に達している。
 
中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当)は17日夜、マスクの生産量が徐々に増えていることに加え、まもなく新学期が始まることから、現在実施している実名制のマスク購入のうち12歳以下の児童については、今月20日以降、7日間で1回購入できるマスクの上限を、従来の2枚から4枚に引き上げることを発表した。政府は20日以降、保険薬局に供給する子ども用マスクを1店舗当たり200枚に増やす。つまり、1日当たり50人(1人4枚)が購入できることになる。
 
政府は成人用マスクについても、保険薬局に対する1日の供給量を400枚に倍増する。7日間で1人2枚という購入上限は変わらないため、保険薬局1軒当たり1日200人の成人がマスクを購入できる計算になる。
 

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