2024/05/06

Taiwan Today

政治

「互いを否定せず」実務的な両岸関係を:陸委会・頼主任委員

2011/09/09
両岸関係は衝突から安定へと進展しており、政府はこの台湾の人々の願いに合致する道を歩み続けると頼主任委員は述べた。(中央社)
行政院大陸委員会(陸委会)の頼幸媛主任委員は8日(ロンドン時間)、英国の王立国際問題研究所(RIIA)で開催された国際シンポジウムで、「台湾の(台湾海峡)両岸政策:平和のための不可逆的な基礎を構築」と題した講演を行った。 頼主任委員は講演で、「馬英九総統の信念と原則に対する堅持、および確実な政権主導力は、中華民国政府を両岸関係の安定的な力とした。また、国民には方向性が感じられ、国際社会における友人の理解や支持も得られている。さらに、中国大陸との相互の信頼が生まれ、平和で安定的、かつ発展的な局面を切り拓いている」と強調した。 頼主任委員は、「台湾という高度に民主化された社会では、両岸問題は極めて大きな論争性を持っており、人々は意見の違いから引き裂かれることも多く、政治家の一部はこういった話題を利用して国家分裂の局面を作り出そうとしている」と指摘。しかし一方で、馬総統は国家をより求心力のあるものとしていると頼主任委員は説明した。さらに、馬総統の言葉を引用し、「両岸の間では実務的な態度で互いを否定せず(互不否認)、これを基礎として両岸関係を推進する」と述べた。 また頼主任委員は、両岸関係を北アイルランド問題と比較し、英国の北アイルランド担当大臣だった故モー・モーラム氏にも言及、両岸の制度化された協議の重要性を際立たせた。モー・モーラム氏は英国とアイルランドが協力を中断するのは面倒の始まりで、2国が協力すれば和平は迅速に進展するとの見方を示していたが、これと同様、両岸関係においても、両岸の政府をいかに話し合いの席につかせるかがポイントだと頼主任委員は語った。 王立国際問題研究所は国際問題の研究を行うシンクタンク。所在地の建物の名前を取ってチャタム・ハウスとも呼ばれ、英国の政治リーダーが重要な政策や方向性を示し、学術界と対話する場となっている。頼主任委員の講演には、英米や欧州、アジアなどから100人余りの学者が参加した。

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