内政部が8日発表した最新の出生者数統計によると、9月の出生者数は1万8,003人と、過去21カ月で最高を記録した。また、1～9月の出生者数は14万2,345人で前年同期比15.94％（1万9,567人）と大幅増加、人口千人当たりの出生数を表す粗出生率は8.21と、前年の7.21から1.00ポイント上昇、12年で初めて上昇したと同時に2009年の8.3に近い水準まで回復した。これを受け、内政部は今年の出生者数が19万人を超える可能性もあるとの見通しを示した。
なお、1～9月の出生者のうち、男児が7万3,875人で51.90％、女児が6万8,470人で48.10％、男女比は女児100人に対し男児は107.89人と、前年同期より1.94人下降した。
内政部は出生者数の大幅増について、今年は中華民国建国百年に当たったこと、および政府がタイミングよく、少子化対策を実施したことが奏功したと表明した。「百年」は「百年好合（末永くむつまじく）」という意味を象徴し、今年の結婚は縁起がよいとされたほか、来年は縁起のいい辰（たつ）年生まれになるため、さらに出生者数が増えるとの予想を示した。
同部によると、少子化対策として、若年層が家庭を持つことを奨励するため、住宅購入の2年目までの利子を補助する計画に今年、24億4,200万台湾元（約62億日本円）を計上、来年は27億8,600万台湾元（約70億4,000万日本円）を投じる。また0～2歳児の育児手当、5歳児までの育児特別控除および幼稚園や保育所の授業料・保育料免除などを実施、出生率向上に取り組んでいる。
一方、9月末の全国の人口は2,319万7,947人、前年同月比で5万1,857人増加、増加率は0.224％だった。うち男性は1,163万7,704人、女性は1,156万243人だった。